高血圧と言われたら・・・家庭で定期測定を!!

 高血圧は心臓病や脳卒中の大きな要因です。悪化を防ぐには、血圧を定期的に測ることです。
自宅で手軽に図れる家庭血圧計を上手に利用しましょう。
医療機関で測る血圧は普段の数値と異なる場合が多いからです。

「白衣高血圧」
高血圧患者は、日本人の4人に1人にあたる3千万人にも上がると考えられています。
ただ、薬は必要ないのに飲んでいる人も少なくないとみられます。
その理由は、医療機関に行った際、医師や看護師の前で血圧を測った時に、
緊張で血圧が大幅に上がる「白衣高血圧」が多いからです。
「医療機関で時々、血圧を測るより、家庭で毎日決まった時間に測る方が、格段に正確な情報を得られます」
と東北大学教授の今井潤先生(臨床薬理学)は指摘しています。
血圧は日々刻々変動します。朝晩など1日最低2回、決まった時間に測ると変化が分かりやすく、
その記録を医師に見せ、アドバイスを受けるのが望ましいです。
薬の変更や増減など、きめ細かい治療を受けられるようになります。
「家庭血圧の利用で、全体の1割程度は薬を減らすことができます。
薬が不要になる人もいます」と今井先生はみています。
医療機関では高めでも、家庭で定期的に測って正常範囲内なら、治療の必要はないです。

薬を減らせるかも2つの「正常値」
白衣高血圧ほど極端でなくても、医療機関で測る血圧は一般に、家庭で測る場合より高い傾向があります。
そこで、高血圧治療ガイドライン(指針)では、それぞれの血圧の正常値を区別しています。
医療機関で測る場合の「正常値」は、最大血圧が130mmHg未満かつ最小血圧が85mmHg未満。
一方、毎日測る家庭での血圧は2000年に最大血圧125mmHg未満かつ最小血圧75mmHg未満が
正常の目安とされました。大規模な疫学調査で、家庭で測る方が5〜10前後低いことがわかりました。

正確な「上腕式
家庭用血圧は2世帯に1台近い割合で普及しています。価格は1万円前後からで、
電器店・調剤薬局・ホームセンターなどで販売されています。
種類は、空気で血管を圧迫する腕帯(カフ)を巻く部位によって(*1)「上腕式」と「手首式」があります。
医療用の水銀血圧計との誤差が少ないのは上腕式。正確に測るには、心臓と同じ高さにすることが必要です。
テーブルや机でひじの高さを調整するか、寝た姿勢であれば、おおむね正確な値になります。
一方、手首式は持ち運びに便利なことから、全体の約4割を占めるほど普及しています。
ただ、手軽な反面、正確な値が出にくく、心臓に近い位置にならないと作動しない製品もあります。
今井先生は、「今の時点では、上腕式に勝る製品は出ていない」と言います。
各メーカーは正確さを追及するため、腕帯に様々な工夫をしています。
腕を通すだけで腕帯を巻く必要がないもの、片手で引っ張れば簡単に巻けるものなどは、値段はやや高めですが、
簡単さがうけています。しかし、高価だからといって、測定の精度自体に値段の差はありません。
長く使い続けられそうなものを選びましょう。

高血圧になる原因の多くは、年を取ることと、塩分の取りすぎや肥満。
治療方針では、まず塩分を1日7g以下にする・体重を減らす
禁煙・適度な運動をするなど生活習慣の見直しを心掛けましょう。
それでも改善しない場合には、カルシウム拮抗薬・ACE阻害薬・利尿薬など降圧剤の服用を検討しましょう。

(*1)上腕式の場合、机にひじを乗せるなどして、腕帯が心臓と同じ高さになるように巻く。
ひじの下に腕帯が出ないようにする。薄手の服であれば、服の上から腕帯を巻いても良い。

当院でも、家庭用血圧計(腕帯式)の貸し出しを行っています。
(ご希望の方は購入する事も可能です)ご希望の方は、診察の際お申し出下さい。