随時血圧測定では自動血圧計が一番

24時間自由行動下血圧と最もよく相関する随時血圧測定方法は、
自動血圧計による測定であることが明らかになりました。
これは、7年間にわたる経過観察によって明らかになった結果です。
24時間自由行動下血圧は高血圧による合併症、
また合併症による死亡のリスクをよく反映する測定法です。
この研究の対象としたのは、ある大学の教職員(全580人)で健康診断を受診した人のうち、
収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHgで
降圧薬を含め常用薬の服用歴がなく、明らかな内科疾患が認められなかった60人です。
随時血圧の測定については、「医師による水銀血圧計を用いた聴診法」、
「看護師による水銀血圧計を用いた聴診法」、「看護師が装着した自動血圧計」の3通りで、
無作為の順に測定しました。7年間にわたり非薬物療法を指導し、経年的に血圧を測定してきました。
薬物療法の導入などで血圧測定が出来なくなった8人を除く52人
(男性41人、女性11人、開始時年齢は平均42歳)のデータを分析しました。
その結果、初年度の随時血圧値と7年間の24時間自由行動下血圧平均値の間で相関をみると、
自動血圧計が収縮期血圧だと単相関係数r=0.501(p<0.001)、
拡張期血圧だとr=0.611(p=0.0001)で、最も相関していました。
なお、看護師の場合、収縮期はr=0.256(有意な相関なし)、拡張期はr=0.321(p<0.05)となりました。
このことから、「看護師が装着した自動血圧計による随時血圧の測定が、
長期の血圧平均値の指標として最も優れている」ことが分かりました。当院でも、出来る限り
「看護師が装着した自動血圧計による外来随時血圧の測定」を行いたいと考えています。
皆さんにお勧めしている「高血圧に伴う様々な危険性を察知しやすい家庭血圧測定」を相まって、
トータルな降圧薬による高血圧治療を創造したいと考えております。